オリエンティング (定位づけ)とソマティック反応の活用

いま何に意識が向いているのかが

人生の方向性を決めると言っても過言ではない。

 

ってどっかで聞いた事あるかもしれないフレーズ。

 

セラピーにおいてもその人が普段、

何に反応し、意識が向くのか向かないのか?を

読みほどいて苦しいことから解放されることもあります。

 

オリエンティング (定位づけ)と

ソマティックな反応の活用についてみていきましょう。

 

防衛反応の識別とオリエンティング(定位づけ)

昨日、ワークアウトを終えた帰り道、

駅近くの道路の真ん中に体長1メートルくらいの

蛇が横たわっていました。

 

私の前から来たカップルの彼女が

「蛇がいる!」

と言って私も気がついたのですが、

田舎育ちの私でも久しぶりに見た蛇にビビり

少し離れたところで立ち止まり、

蛇の様子を伺いました。

 

こっちに向かってくるのか?

毒を持っている種類なのか?

細くて白いけど凶暴なのか??

 

数分後、蛇は人間に見つかった!と慌てて?

道路を横切り側溝へと消えていきました。。

 

ふー、ちょっと怖かったけど大丈夫だった!

 

動作停止

方向づけ

防衛反応は不要と判断

生存の危機は去った

 

こんな一連の流れが無意識の中でありました。

 

オリエンティング (定位づけ)とは

オリエンティング(定位づけ)は 外部環境や刺激に対して

意識を置くことです。

 

見る、聞く、感じる、イメージする、匂いを嗅ぐなど

五感を使ってそれが自分にとって影響されたり

安全なのか危険なのか?対象を識別することです。

 

脅威反応にたいしては本能的なもので

自動で一連の動作が素早く行われているので

意識的にやっていない場合が多いです。

 

対象刺激に対して安全か危険かを識別するための

手段でもあります。

 

人が何に定位づけするかはそれぞれ。

赤ちゃんだったらお母さんだし

小学校の子供達なら仲間かもしれませんが

繰り返し定位づけされるものは

感覚や思考、行動などにも紐付けられますので

影響が少なくないと言えます。

 

哺乳動物の定位反射

定位反射とは、

身体の一過性の注意反応のこと。

生理学者のイアン・パブロフは

おや何だ?反応と呼んでいました。

 

狭義の定位反射には次のようなものがあります。

運動成分、自律神経成分、心拍成分、血管運動成分、

呼吸運動成分、ホルモン成分、大脳皮質成分

 

びっくりして心臓がドキドキ

ニアミスのドライブに冷や汗

飛んで来たボールに自分を抱きしめたり

 

これらも定位反射の反応と呼べそうですね。

 

トラウマを受けた人の定位づけ

通常であれば、定位づけ後の定位反射は

一過性で終わるものです。

しかし、トラウマを受けた人は固着して

うまく定位づけができなくなることがあります。

 

例えば、高速道路を走行中の交通事故。

左から突然追突された衝撃がトラウマとなったら

左に対して過度の警戒をして、

いつも注意レベルが高くなる。

あるいは、左側を見ることを

無意識に避けてしまう。

そもそも方向づけをやめてしまったり。

 

そんな影響が出たりすることがあります。

 

また、定位づけ中に突然邪魔が入って中途半端に

未完了となってしまうと、

取るべき選択が取れなかったことから

フリーズや過度の警戒モードにスイッチが入り

狭い領域に固着して抜け出せなくなることもあります。

目を使う心理療法

オリエンティング (定位づけ)は目を主に使います。

人が外界を認識するときに使うツールとしては

目が重要な役割を果たしています。

 

セラピーにおいても目を使った療法はいくつかあります。

 

例えば目の位置を活用する脳ー身体と関係性を

基盤とした新しい心理療法にDavid Grand,Ph.D.考案の

ブレインスポッティングがあります。

 

神経系と感情体験に関連がある「目の位置」

を使ってセラピーをします。

 

視点が維持されることによって、脳の深い

神経生理学的な部分にある問題の癒しや解決が生じます。

 

眼球や両側性刺激を用いる療法としてEMDRがあります。

 

いずれも、目を使うとは言え、

目を閉じていてもワークは可能です。

 

解離的な人にとっては長い時間1点を見つめるのは負担であり、

圧倒されやすい人は耐え難いワークとなる恐れがあるので

導入前には十分その方のオリエンティング について

アセスメントをし、リソース構築してからするのが

前提になります。

 

ブレインスポッティングでは、ブレインスポットを見続ける間、

体のリソースを使うことで、多くのクライエントが

感情的な波や身体の活性化に耐えられ

処理も効率的に進められます。

 

EMDRにおいても、身体含めリソースを構築して置くことは

セラピーを進める上での前提になります。

定位づけを日常生活で活用するには?

まず最初に、無理に定位づけを変える必要はありません。

しかし、トラウマ的な経験から以前は感じなかった

ことに影響を受けていると気がつければ

定位づけを変えてみるのもありです。

 

でも、ちょっとずつやりましょう。

狭くなった視野領域があったとしても

意味があってそうやっていることでもあります。

なので、左側が苦手だと気がつけたならば

左側を見て見たい衝動が出たとき

しばらく感じてみるとどうか?

 

ゆっくりと定位づけしてみると

どんな変化があるか?

 

その方向を見て位置を特定できたら

どんな反応が身体に起こるのか?

 

ドキドキと胸が活性化していた

身体がゆっくりとリラックスする

感じを味わってみるとどうか?

あ〜、副交感神経に切り替わったなぁ、

って気がついてみる。

 

普段の日常生活の中で、色々と実験してみる。

好奇心や冒険心を持ってできるようになると

以前の定位づけは変化し安定してきている。

 

ちょっとづつ、ソマティックリソースも使いながら

視野領域を広げ変化に気づきを向けてみましょう。