嫌いな人との付き合い方

苦手な人、嫌いな人ってどこに行っても会うかもしれません。

 

職場で苦手な人がいたけど異動でいなくなってホッとした。

のも束の間、、

 

近所の会合で同じような苦手なタイプに

また出くわしてしまった。。

なんてこった!

 

私が好きな人しかいない世界に住みたい・・・(笑)

 

嫌な人との付き合い方を考えるため、

心(精神)と身体の反応からみていきます。

 

そもそも、自分が苦手で嫌な人ってどういう人?

なんかこの人、好きになれない。

虫が好かないというか、

側にいるだけでイライラする

 

この人といる時間が早く終わって欲しい

残念ながら受け入れ難い他人が

この世には存在したりします。

 

そんな時、身体の反応として胸のざわつきや圧迫感。

動機が激しくなったり、

呼吸が苦しくなり、

緊張感が出てからだが固まったりする事があります。

 

それらは不快あるいは、

不安などの葛藤や防衛反応として

無意識に出てきて身体症状に出たりします。

 

不快な反応を起こさせる人=嫌いな人

 

といえば単純すぎる説明かもしれません。(笑)

 

一緒にいたい人の側にいると、

楽しかったり

通じ合える事が嬉しかったり

リラックスして笑顔で

安心を感じられる。

 

嫌いな人といる感覚とは真逆の反応なので

わかりやすいですね。

 

嫌な身体感覚から防衛するための反応

不安や脅威に対しては、脳からの指令で私たちは反応します。

ソマティック・エクスペリエシングの

ピーターラヴィーン先生の

「脅威の反応サイクル」の説明を紹介します。

これによると人間もヒト科という動物にすぎないそうです。

 

サバンナにいる草食動物が肉食動物に見つかって

獲物になるまいとする一連の反応サイクルがあります。

 

見つかった!(驚愕)

どうしよう(停止)

どこへ向かうと逃げ切れるか?(防衛定位反応)

 

特定の防衛的生理反応としては、

戦う

逃げる

凍りつく

のどれかの反応を経て、

完了させる事ができれば一連の反応が終了します。

 

防衛反応はどこから来るのか?

かつての外傷体験の情緒・身体反応が

似たような状況のもとで追想的に再生

されるという事があります。

 

それら不快な感情や感覚から

自分を守る様々な防衛反応が発動するのです。

 

 

防衛反応がうまく働かないと・・・

「闘争逃走戦略」というものがあります。

これは、原始的な生存行動であらかじめ

私たちに本能的にデフォルトで備えられています。

 

攻撃が有効そうなら「闘争反応」

戦っても無理、勝ち目なしなら「逃走反応」をする。

 

闘争も逃走もできない時、、

凍りつき反応」を起こします。

動物で言うと、「死んだフリ」

 

捕食動物は動かない動物は食べないので

凍りつかせる事で保存的な退却反応を示し

生存に役立つエネルギーの消費をセーブします。

 

人間の場合、凍りつきがトラウマの元になるのです。

うまく戦えなかった、逃げられなかった

エネルギーが解放されず神経系に残ってしまいます。

 

うまく対処できなかった体験で

脳の警報アラームが鳴り響き、

スイッチが入り続けた状態(過剰反応)となり

適当な反応ができず動けなくなる。

 

あるいは本来使えるはずであった

健全な反応(驚き、警戒、好奇心、危険を察知)

の方向付けはできなくなったり、

途中でやめてしまったり

といった事が起こります。

嫌な人は自分の一部?!

身体的な反応以外では、「自我の防衛」から

説明がされてきた歴史もあります。

 

受け入れ難いことかもしれませんが、

嫌な人は自分の内部に持っている

内的衝動や感情を外に出して

自分の外部のものとして反応する事があります。

 

見たくない

触れられたくない

向き合いたくない

コンプレックスとして持っているもの

 

といったもののパート(一部)を自分は持っているが

それを認めて意識化すると苦しくて嫌なのです。

例えば、

 

自分と同じレベルと思っていた同僚が

先に昇進して怒りが湧いてきた。

 

相手に対して敵意を感じるかもしれません。

それに気づく事で

罪悪感や不快感が出て来る気持ちは

持っていたくない。

 

自分が苦手なのではなく、

相手が私を嫌っていて冷たく感じる

 

こう思うことで自分の嫌な部分を相手に投影させて

自分を守ろうとするのです。

 

自分ではなく相手や外の環境など

外部のせいにする

 

乳児などの未熟な自我の防衛として

精神分析のフロイトの娘さんのアンナ・フロイトが

防衛機制として体系化しました。

 

嫌な人との付き合いを変えるためにできる事

人間は死ぬまで発達を続ける生き物です。

中にはおっさんになってもずーっと

少年みたいな心を持っている人

もいますよね(笑)

 

その人は発達がゆっくりなのか

それを許される場で子どもっぽい

自分を出しているのかもしれません。

TPOわきまえられない人は、こどもおっさんです。

 

未熟な部分があるのも、それはそれで人間らしい。

とはいえ、

毎日楽しく平和に暮らすためにも

不快な事が少しでも少ないほうがいいですね。

 

神経症や心身症など症状となる前に、

人はいろんな防衛をとります。

 

心(精神)からのアプローチ

見ないようにする「抑圧」

不快、苦痛、不安などの否定的感情は

意識から排除して無意識におしやる。

 

抑圧してうまくいけばいいですが嫌なやつって

やっぱり嫌な人のままでいますよね。(笑)

 

一時しのぎで無意識に追いやることは誰でもやります

抑圧された無意識の心の葛藤は、

運動性・感覚性・自律神経性の障害として

心身に症状をきたすこともあります。

 

相手は変えられませんので、

自分が自分の持つ嫌なところと向き合い

対話して変えていくしかありません。

 

様々な言い分や役割があってパートは存在します。

抑圧して今まで関心を向けて来られなかった

否定的な感情パートと対話をする。

 

パートは元々は自分の中の一部なので

統合されたがっていたら

受け入れて共に生きていきましょう。

 

身体からのアプローチ

自分では大した事ないって思っている

小さな出来事でも身体に残っている

未完了のエネルギーは解放を

必要としているかもしれません。

 

身体の反応が変われば、

状況に対してとる反応もずいぶん変化します。

 

イライラしやすい、

不安になりやすい

など、感情の耐性領域が狭いこともあるでしょう。

その場合は、神経系からのアプローチが有効です。

 

嫌いな人が存在するということ、

嫌いな人をテーマに取り組むことは

案外いろんな気づきやメリット発見に

繋がりそうですね。